私が入社3年目くらいで、仕事に忙殺され、押しつぶされそうになっている時のこと

31歳・会社員(男性)です。私が以前勤めていた会社でとてもカッコイイと思える先輩がいましたので、紹介したいと思います。当時私は新入社員としてある製造業の会社に入社し、5年ほど働きましたが、その間大変お世話になった先輩がいました。年齢は当時40代前半の男性の先輩でした。

ルックスはかなりの巨漢で、仕事は設計をしていましたが、正論をズバズバ言い、他の社員と衝突することもしばしばありましたが、実力がありとても仕事ができる人でした。プライベートでは、独身であった為か、休日はいつも「暇だ~」と言っては会社の後輩を連れてどこかへ遊びに行っているような人でした。私も入社したての独身時代はよく遊びに連れて行ってもらい、たびたびご飯をごちそうになっていました。

そんな先輩との思い出で一番印象に残っているのは、私が入社3年目くらいで、仕事に忙殺され、押しつぶされそうになっている時のことでした。私は製造業の工場の生産管理課で購入部品の納期管理を主に担当していたのですが、部品が納期通り納品されないことが多く、なおかつ雑務をいろいろな人に押し付けられ、毎日深夜12時頃まで残業する日々を送っていました。

当時私は結婚したばかりでしたが、そんなことお構いなしに毎日仕事ばかりに励み、新婚生活も満喫できていなかったような状況でした。会社の年の近い先輩も同じような状況でしたが、そんな職場環境に嫌気が差して、辞めていく人も多かったです。私も体力的にも精神的にも辛く、もう仕事が嫌になってしまいそうでした。

先輩が休日にドライブに誘ってくれて励ましてくれた

そんな状況である日先輩が休日にドライブに誘ってくれました。車中で当時の私の仕事状況について話をすると、「お前の仕事は本当に大変だよな、でもお前は根性あるよ。」と褒めてくれた上で、こう話をしてくれました。

「お前が今やっている仕事が、お前にとっても会社にとっても正しいことかどうかは現時点では分からないんだよ。それは歴史が証明することなんだよ。だから今は何を錦(にしき)にして働くかが重要なんだよ。俺の錦は日本一の○○の部品を設計して、それが世の中に出回って役に立っているってことだよ。お前もこの先どこでどんな風に働くにしても、自分の心に錦を持たないとやってられないぞ。」と仕事でつぶれそうになっていた私を励ましてくれました。この言葉は今でも忘れることができません。

それからその会社では2年ほど働き、結局私は転職することとなりました。会社を辞める際にその先輩から
「お前を失ったことは会社にとって大きな損失だよ、残念だよ、本当に」と言われたことが今でも心に残っており、今でも思い出すと涙が出そうになります。

現在転職して4年が経ち、転職先の会社で私は元気に働いています。仕事で辛い思いをすることはもちろんありますが、そのたびにあの時先輩に言われた言葉を思い出して日々めげずに奮闘しています。

その先輩とは会社を辞めてからももちろん連絡は取り合っていましたが、先日「タイの海外子会社の社長をすることになった」と言ってタイへ飛び立って行きました。どこへ行っても同じスタイルで仕事するような人ですので、今頃タイでも正論をズバズバ言いながら仕事をしていることと思います。