言うことやること一本筋が入っている先輩がかっこよかった

私が25歳から28歳まで3年間一緒の係で仕事をした先輩、先輩といっても学校の先輩と言うのではなく、私より3歳年上の年齢的に先輩という意味で、仕事の内容は同じような事をしていました。どうカッコイイのかというとスタイルとか顔立ちではなく、仕事面でも私生活面での言う事とやる事がいつも変わらず、言わば一本芯が通っているとはこのような人の事を言うのだといつも思ったものです。

私の担当した仕事は人事以外の総務関係の仕事で、公共工事部の庶務の仕事から予算、決算の仕事、他の課に属しない仕事は全てしていました。それを係長以下8人の係員が分担して行っていたのですが、先輩は私よりも1年早く係に配属されていました。1年遅れでその係に配属された私は、しばらくその先輩の下で仕事に慣れる事になりました。前に居た部署で同じような仕事を経験していたのですが、部署によって事情が違うのでそのようにする事になったのです。

私達がしている仕事の一つに公共工事部に所属している出先機関から要求されて来る年間の予算の査定と決定、その都度特別に必要とされて要求される経費の審査、決定の仕事がありました。会社の仕事の期間は4月から翌年の3月までなので、毎年年が改まって1月の後半になると、出先機関の担当者が予算要求書、資料を持って我々の下にやって来ます。それを見ながらやり取りするのです。

その場しのぎは全く無く、知識と勉強に裏付けられた言葉は見事というしかなかった

要求内容が本当に必要なものなのか、見積りが適当なものなのか、今年でなければいけないものなのか、要求する側は必至で説明します。我々側は予算に限りがあるので要求したものを全て認めるという訳にはいかないのです。お互い丁々発止のやり取りをするのですが、先輩の質問の仕方、述べる意見、そして許可、不許可の決定とその場しのぎの言葉などは全く無く、言わば知識と勉強に裏付けられたもので、芯が通っていて側で見ていても見事というしかありません。

まるで何でも知っているが如く、一連の流れに一つの淀みもありません。普通の担当者は質問にしても、意見にしても、許可、不許可の決定にしても、詰まったりうなったりするものですが、先輩にはそんな場面が全くありません。出先機関の担当者も先輩の決定にはぐうの音も出ないのです。

私はこんな先輩を見て実にカッコイイといつも思ったものです。出来れば自分もそうなりたいものだ思いましたが、その為には相当に勉強しないといけない事は前の部署の経験で分かっています。まして先輩は誰が見てもカッコよくやっていましたから、その後自分も先輩を見習って一生懸命やりましたが残念ながら先輩のようには行きません。でも少しずつでも近づきたいと思い、精進の日々です。追いつかないかもですがあこがれの先輩がいるというのは幸せなことです。